パンドラの箱を開ける

2020/03/11

空編 創作進捗 創作設定 創作裏話

文章を結合させる

在宅勤務になってから、メイン設定資料を広げて大地視点や美羽視点冒頭で必要な設定を引っ張りだし、整理する作業を行っていました。

先週の土曜日に作業が一段落し、空編ダイチ視点2話目のWordファイルを開きましたが
厄介なことに、ダイチ視点の文章が2つあったんですよね…
「案1」と「案2」なら「案2」が最新だから「案1」を消しても良いかと思うのですが、
念のため2つのファイルを見比べる作業に入りました。

それだけではありません。怖いことに、

pixivにもダイチ視点の文章があるのです。
2019年に更新があったのは、おそらくその時期にスプラッター小説を読んでいたので、
残虐描写をこちらに書き加えていたんだと思います。

因みに上の画像でミウ視点(非公開)が何気に今年更新されていますけども、
まだまだ時間がかかりますので期待されない方がよろしいかと思います。

ダイチ視点♭3についてはそのまま#2(マイピクさん専用)になる予定です。
投稿日が2017年になっているかもしれないですけど、
「面倒臭かったんだな」と感じ取ってもらっておいて、ご容赦ください。

ゲーム展開を検討する

文章の見比べと結合の労力をはたいておいて、おそらく9割は書き直す気がします。

大地視点の2話目に登場する予定であるゲームは人狼ゲームをモチーフにしています。
Wordの「案1」はそもそもゲームをせずに話が完結していて論外ですが、
「案2」や「pixiv案」にもないゲーム展開に変えようと思っているので、
結果、ほとんどが変わるかと思います。

人狼ゲームを知らなくてもゲームシステムが全然違うので、読み手に支障は無いです。
人狼ゲームを知っている人が大地視点の2話目を読んで「人狼ゲームをモチーフにしてる」
と思いつく程度のものだと思います。

「占い」「霊媒」の役職が無いですからね。
そしてゲーム中に襲撃されることも無いですからね。
代わりに処刑者とセットで救出者を作りましたけどね。

時間に余裕があるときは、ゲームシステムを考えるのも楽しいものです。

集団の設定を意識する

よし小説書くぞ、と思っていざ書き始めると初っ端から心が折れました。

書くための設定が全然足らなかったんです。
メイン設定90ページの特大ボリュームで武装しておいて足らなかったんです。
んなまさか。

どういうことかと言いますと、
設定とは、登場人物の名前や経歴、性格、行動記録なんかだと思うのですが、
それは個人キャラ設定ならそう書くだろうね(私は)という話なんです。

集団の設定について果たしてどこまで書けば良いのか、を意識したことが
無かったんです。

例えば、海編に登場する「三樹のクラス」の設定を書く、とします。
三樹のクラスなんてチラッと出る程度ですし、三樹の設定さえしっかりしていれば、
クラスという集団なんて数行程度で済むはずです。

また翔や総統が所属していた「ノイズ」の設定を書く、とします。
ノイズは物語に大きく関わりますし集団で動くこともあれば個人で動くことも多いです。
そうなると集団でありつつも、あくまで個人設定をメインとし、組織に所属している旨を
個人設定の中に入れた方が手っ取り早いです。(組織全体の活動の記述も一応あります)

本題です。
ミケサンが創設した「ESION」の設定を書く、というのはどうなのでしょうか。
やっていた方法は「三樹のクラス」に近い手法でした。
勿論、数行程度には収まらず、「ESION」についてが2~3ページほど、
ミケサンの項目にも記述があり、さらに大まかな全体シナリオへも言及がありました。

しかし、それでも書けない!となったのです。

なら「ノイズ」と同じ設定の練り方が良いのでしょうか。
無理です。
「ESION」を個人単位で書くのは、何十キャラ出してしまう私でも無謀です。

では結局何が足りなかったか、となったときに今考えられることとしては
ESIONの「内面」の柱が弱いのかなと思いました。
そのせいで、ESIONをまだ個人単位で動かしきれていない感があります。

ESIONの外面的な行動に関しては問題ないと思うんです。
大地視点1話目のエピソード4程度なら書けていたので、
「誰がどう行動した」くらいなら大丈夫なんですよね。

しかし大地視点2話目でESIONメンバーが話し合いの場に参加するので、
ESIONの考えを、キャラ同士の会話を文章で表現するという大きな課題が出てきます。
「こういう会話に対してこう返す」と、一言一句反応を考えるのではなく、
「こういう原理だからこう返す」と、仕組みづくりが必要になってきます。

ロボットの内面を考える

「ESION」の難しいところは、対象が人間ではないことです。
人間とは違う内面構造になっています。
したがって人間と同じように考えてはいけないのです。

ここが物語の醍醐味だと過去の自分は考えていたんでしょうね。
今となっては正直、面倒臭いです。考えるのは好きなんですけど、
原理まで書くとなると大学のレポートレベルになるんじゃないでしょうか。

人間とどこが異なり、どう異なった反応をするのか示さねばなりません。
ここが、調べても出てこないオリジナル設定の鬼門なのでしょう。

例外を探す

大学時代に、マズローの法則について講義を受けた記憶が今も残っています。
マズローをかっこよく創作に取り入れたかったんでしょうね。

滋視点で勝絶は「欲を消したら人ではなくなる」というようなことを言っています。
ロボットの欲を保つために感情を削った、
となるとこの物語でやはり「欲」が鍵となりそうです。

何が人を人たらしめる要素なのか、もはや哲学の域の話なんですが、
この物語は「欲」なんでしょうね。おそらく。
ですので、人間とロボットの共通要素の根底として「欲」としたのでしょう。おそらく。

ところが例外もあるはずです。
ロボットの全てが全て「欲」を入れるとは限りません。

というか、「入れない」が多数でしょう。
給仕目的だけのロボットなら欲を入れなくても働けます。
入れない方が働いてくれるんじゃないでしょうか。

さあ、この例外を「ESION」に適用させるかどうか、ESIONの概要をおさらいします。

内田の説明によると「ESIONの名前の由来は、創設したモノの欲望が込められてい」
はい。例外はないでしょう。(即決)

ESIONに入る時点で「欲求」を抱えていることになります。
ありがてえ設定だ…少しスッキリしてきました。
例外が無いといのは、とってもありがてえ設定だ…

マズローの法則を確認する

ここで改めてマズローの欲求5段階説について簡単にまとめましょう。
人間は一番下から順番に欲求があらわれるそうです。

①自己実現欲求
②承認欲求
③社会的欲求
④安全欲求
⑤生理的欲求

ここでポイントなのが「ON:食事をしたい」はロボットにとって「⑤生理的欲求」に
当てはまるかということです。
⑤の意味は、肉体的・本能的欲求を指しており「食べなきゃ死んでしまう」状態です。
果たして食物からエネルギーを必要としないロボットに
下位にある生理的欲求が現れるかと考えたとき、違うなと感じたのでした。

そして、これはもしや上位にある欲求なのでは?と気がつきました。
しかも承認欲求よりも上、「①自己実現欲求」なのでは。

これが人間との違い…なのではないでしょうか。
いやまあ、まだ何も知らない読者側がこの文章を読んで、
大地視点2話目を読んだとしても「?」としかならないと思いますが、
私の中では腑に落ちました。

なんとなくなイメージで設定をサラッと書いている一文について、
ここまで証明しないと分からないのかと痛感した数日でした。

なんとなく分かって文章を書くのと、根本が分かって文章を書くのとでは
読み手からしたら分からないかもしれませんが、書き手のメンタルが圧倒的に違います。

ここからが正念場になる気がしなくもないですが、
もう少し彼らの考えとか発言を伸ばせないか試みます。
(特別編の存在も覚えていますよ…)

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