休日のお楽しみ
1期、2期と観ていたので、映画が配信されると聞いて好奇心で観てみました。
この映画でも「葛藤」というのがキーワードなのかなと思います。
六花は主人公が好きなんだけど、好きになればなるほど中二病の力が衰えてしまう。
中二病の力のおかげで六花は主人公と繋がることができたのに、
主人公を好きになることで自分のアイデンティティーである中二病の力が消え去り、
主人公は中二病じゃない六花のことを好きでなくなるのではないか、と。
―「恋」と「中二病」どちらを選びますか?
まあ結局、どちらも選んだわけですが。
前回のハルヒの映画のように、「どちらの世界を選ぶか」といった
「両方選び」が禁じられていないわけですから、
今回はちょっとズルいなと、普通は思うかもしれません。
しかし、この作品の上手いところは
この作品のタイトルである「中二病でも恋がしたい!」である通り、
「中二病でも恋がしたい!」と回答することでタイトル回収ができるところです。
むしろ「両方選び」が正攻法だと裏付けてしまうところなんです。
物語の最後にタイトル回収をする、という手法は王道ですが、
1期、2期を経て、その後の映画で深みを増し、主人公が葛藤した末に出した回答が、
「中二病でも恋がしたい!」はスタンディングオベーションものですよ。
1期視聴当時はタイトルに対して
「中二病の恋模様の話でしょ」という軽いノリで受けとめていたのですが、
映画を経てからのこの作品のタイトルは、
軽くあしらうなんてできないほど、重いタイトルに変化したと感じさせるのです。
ラストの2人の船のシーンは、恋愛モノなら本来キュンとするシーンなんですが、
中二すぎて痛くて笑っちゃいました。
それらを含めて、単なる恋愛アニメじゃないなと思わせる面白い作品でした。
全体的に明るい話なんですが、
これ、七宮視点に立つと結構しんどい話なんですよね。
映画では脇役みたいになっていますけど。
こういう、ちょっと脇道逸れたら闇、
みたいな部分も、個人的にはたまらない映画でした。
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