本当の悪人はいないのかもしれない世界

2020/06/01

アニメ感想

約束のネバーランド

1期、全話完走しました。
序盤はメンタルをやられそうになりましたが、
各キャラの積み重ねた苦しみや犠牲があったからこそ
最後は報われる展開になったんじゃないかと思います。

私はイマイチ主人公を好きになれなかったんですけど、
ノーマンやレイを後押しするキャラなら
こういう頑固でトリッキーな性格じゃないと務まらないのかもしれません。

トリッキーなキャラって普通は主人公の右腕、サブポジションにいるイメージです。
「Dr.STONE」でいうゲンみたいな感じの。

ノーマンやレイが主人公だって充分成り立つはずなのに、
あえてエマを主人公にしたところが、演出のミソな感じがします。

昨年の10月30日の記事で、こういう話をしました。


レイが仮に主人公だとしたら
物語の始めから最後まで計画の話が順序立てて語られるだろうし、
ノーマンが主人公だとしても
こういう奇をてらった演出にはならないと思うんです。
エマが主人公だからこそ、違和感の無いように観られる気がします。

アニメの作画は最高峰ですし、音楽はどんどん盛り上げてくれるし
充分に良作アニメとしての条件が揃っているのですが、
構成や演出の「約束のネバーランド」における貢献度はすさまじいものだと思います。

物語の内側、内容としても、まあ私好みでした。
エマ、ノーマン、レイ、シスター、ママが物語のキーマンって感じで、
年下組もただのモブということはなく、
ちゃんと役割を担ってしっかりと生きている描写があったので
最後の脱出劇のシーンも凄くドキドキしました。

因みに好きなキャラはレイです。
レイは頭が回るのに作中で一番人間じみているんですよね。
(一番人間らしいのはシスターかもしれないけど…)

あとフィルが良い。
私の中ではドンやギルダよりも貢献している感があります。
この子が決断して発言してくれたからこそ、
エマ達は脱出できたんだと思います。

個人的にはシスターみたいなキャラに憧れていたりします。
物語を搔き乱すだけ搔き乱して潔く消えるキャラ。
私の創作にも搔き乱すキャラはいるんですけど伝播というか連鎖しているので、
単独犯みたいな愉快キャラが欲しいですね。

最近では「進撃の巨人」最終シーズンのアニメ予告なんかが出ましたが、
物語の舞台の謎を暴く、みたいな話は好みでして、
私の創作でも世界線みたいな話を出しており、そういう設定を考えるのが大好きです。

ただ設定を考えても
ヒントの描写や種明かしを読み手に、アニメだと視聴者に、
どう情報を渡していくのかが要になると思うので、
アニメと小説では違いますが勉強させていただきました。

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