塚原重義監督作品×成田良悟先生
つづきみで塚原監督の作品を初めて知り、
その作風に惹かれて映画を観に行こうと決めていました。
しかし上映箇所が少なく、私がいつも行く映画館は全滅。
というか東宝系は上映していないですね。
どこで観に行こうかと悩んでいると、
ちょうど仕事で横浜へ行く機会があり
横浜でなら上映劇場があったので
そこで観に行こうということになりました。
塚原監督の映画が
2本同時公開される経緯については、
つづきみで語られていました。
元々「クラユカバ」制作のために
クラウドファンディングをしていたところ
そこに成田良悟先生が混ざっていたことが発覚、
成田先生へコンタクトをとったとのこと。
当初、数分程度の話で頼んでいたところ
先生が執筆したものが劇場1本作れるレベルの量だったので
「クラメルカガリ」も上映されるようになったとか。
ということで、私も
「クラメルカガリ」「クラユカバ」
2本観ました。
ですが、2本同時公開といえども
2本立て続けに上映されるわけではなく、
2本の作品がそれぞれ独立しており
1作品につき1本分のチケットを購入して
鑑賞する形になります。
上映劇場が少ない&2本上映でどうなるかというと
スケジュールを組むのが超ハード。
1本60分程度なので隙間時間に観られるとはいえども
上映劇場でも1作品につき1日1本、
もしくは1日2本程度の上映が限界な
上映本数スケジュール。
そんな厳しい環境の中、
仕事の前後に映画鑑賞をぶち込むという、
超ハードスケジュールの下、
遂行することになりました。
クラメルカガリ×横浜ブルグ13
仕事前に横浜ブルグ13の11時00分の回へ。
もちろん初めて行く劇場なので余裕をもって劇場へ。
が、乗車中に京浜東北線が運転見合わせ。
(線路に人が立ち入ったため安全点検が必要とのこと)
幸い10分強で動き始めましたが、
その後も停止信号等で止まり
どんどん時間が厳しくなり…。
なんとか上映開始20分前くらいに映画館の建物に到着。
が!建物内のエスカレーターが
11時00分からでないと動かないと書いてあり、
エスカレーターが使えませんでした。
劇場(6階)へ繋がるエレベーターを探しに探し、
なんとか2階の入り口に6階へ行く方法の張り紙を見つけ、
なんとか劇場に着いた頃には上映10分前。
本来の予定では、劇場で食べ物を購入して
それを昼食にと考えていたのですが
フードカウンターの長蛇の列を見て断念しました。
空腹のまま「クラメルカガリ」へ。
因みにギリギリすぎて劇場の写真を撮り忘れました。
少女は、陥没事故の謎を紐解く『クラメルカガリ』
さすが成田良悟作品、群像劇です。
(比較として、クラユカバは荘太郎の1人視点です)
デュラララ!!を知っていると、
伊勢屋が折原臨也、栄和島が平和島静雄に見えます、
てか名前的に狙ってますよね。
「いせや」と「いざや」、「えいわじま」と「へいわじま」。
クラユカバを観てからの比較になりますが、
どちらかと言うと「クラメルカガリ」の方が見やすかったです。
どちらも昭和レトロで冒険譚なんですけど、
(大正ロマンと称する人も多いですが
個人的には昭和レトロっぽい気がします)
キャラの口からメッセージ性含めた発言をしてくれるあたり、
腑に落ちやすいのはクラメルカガリです。
日々変化する炭砿町で地図を描き続ける少女、カガリ。
同じく地図を描き続ける少年、ユウヤ。
炭砿町で起こる陥没事故の謎を紐解きながら
この二人の地図に対する姿勢の違いが描かれているところが
魅力の一つだと思います。
私はどちらかというとカガリよりユウヤの考え方に
共感してしまいました。
儲からなくても純粋に地図を描くのが好きで
地図を描き続けるカガリに対して、
ユウヤは、こんなところで埋もれるくらいなら
早くどこか遠くへ行きたいと言っていて、
その言葉がストレートに私に突き刺さりました。
ユウヤはカガリに恋心を寄せていたのですが、
映画最後のカガリの言葉、
「ユウヤ君の地図が好きだから」。
これ、個人的には残酷な言葉だと思います。
カガリは地図の作成を「目的」
ユウヤは地図の作成を「手段」と考えていて、
カガリはユウヤの「作品」、
ユウヤはカガリの「人柄」に惚れ込んでいて、
二人が一緒にいられる理由はあるものの、
その二人が繋がるには程遠い
それが分かってしまうのは少し切ない…です。
基本的に、成田良悟先生らしい、
大人数でドンパチやって爽快な作風なんですけど、
少し皮肉めいた…落語っぽさを感じました。
来場者特典で
小説版「クラメルカガリ」電子版が
付いてきました。
パラパラと読んだ限りでも
大筋は変わっていませんが、
キャラの掛け合いとか
展開が少し変わっているので
時間があるときにじっくり拝読します!!
(90ページくらいあります)
クラユカバ×kino cinéma 横浜みなとみらい
仕事後に19時15分の回へ。
余裕をもって劇場へ…行けませんでした!
仕事で解散した時刻が19時前。
そして初めて行く劇場。
この時点でかなり絶望顔でした。
解散後に急いでスマホの地図アプリを起動させ、
上映開始時間、つまり19時15分に建物前に到着。
しかし、劇場(2階)へ上る方法が分からない!
横浜ブルク13では、いったん外に出て
別の入り口に入り直してエレベーターに乗っていたので、
kino cinéma 横浜みなとみらいでも
同様に建物の外周を周って階段を上ったところ、
なんとびっくり、住宅地に侵入。
急いで階段を下りて戻り、
とりあえず建物入り口に入り1階エリアを周る作戦に変更。
1階をぐるぐる周って
ようやく階段を見つけて2階に上がった時刻が19時20分。
上映時間を確認しましょう。
19時15分。
これ、アウトでは?
と思いながらも幸い受付カウンターには
誰も並んでいなかったので、
(こちらの映画館は機械操作での受付は無く、受付は人でした)
受付への開口一番
「クラユカバまだやっていますか!???」
やっていました。
しかし、もう上映は始まっているので
①途中からの鑑賞になること
②劇場の扉は隙間を少し開けて中へ入るように
と注意を受けてから入ることになりました。
「一番奥のシアターです!」
受付嬢のアシストを受けながら、
一本道の廊下を小走りで奥まで進みました。
中に入る前に写真をパシャリ。
(はよ中へ入れ)
私が席に座った頃に、本編が始まったので
ギリギリセーフでした。
(ギリギリにも程がある)
「kino cinéma 横浜みなとみらい」の施設は
結構面白い構造をしていまして、
1階が本屋(本屋内にカフェも併設)、
2階は3シアターしかない劇場になっていました。
座席は、通常の映画館よりも後ろに倒れるようになっており
(けど、後ろに倒れすぎて途中で唾でむせました)
(唾でむせなければ)快適に観ることができました。
小規模で座席が快適なので
もっと近場だったら
通いたい雰囲気の映画館でした。
探偵は、集団失踪事件の謎を紐解く『クラユカバ』
こちらは純度100%の塚原監督作品です。
私立探偵の荘太郎が集団失踪事件を探るために
先に、情報屋の少女サキをクラガリに潜入させるのですが、
後日荘太郎のもとに情報屋サキ誘拐の書状と
血痕のついたサキの帽子が届きます。
サキは遺書を書いており、
寝覚めの悪い荘太郎はサキを取り戻しに
クラガリに潜入します。
クラユカバは話の展開は分かるんですけど、
真相部分が1回観ただけでは分かりませんでした。
事件の解決はしたんですけど
謎の解明部分が未だに絡まっている感覚です。
(一番の謎はタンネの存在…)
ひょっとすると「クラガリに曳かれるな」という言葉は
荘太郎に向けると同時に鑑賞者にも向けた言葉なのかなと。
クラガリに再度潜ろうとする荘太郎と
映画館に再度赴こうとする私。
クラガリ(映画館)に曳かれる私…。
クラユカバはクラメルカガリに比べて
シリアス度は高めですが、
結末的な意味では
サキは助かりますし失踪者も戻ってはきますので(意味深)
クラメルカガリと同じハッピーエンドの部類かなと思います。
主題歌
最後に、主題歌についてです。
主題歌が作品の雰囲気に凄く合っていて好きなので、
こちらでも共有させていただければと思います。
クラメルカガリ主題歌「僕らの箱庭」
クラユカバ主題歌「内緒の唄」
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