がんがんならし

2020/03/29

いき3 映画 日常

映画計画から実行まで

昨日、映画館へ行きました。
きっかけは前回観に行った映画、メイドインアビスのあと、
友人に「SHIROBAKO観ような!」と約束をしたことです。

メイドインアビスを観ていた時点で、
既にコロナウイルスの話は挙がっていたのですが、
その頃はまだ海外で留めてくれるだろうなと期待していた気がします。

しかしその期待は裏切られ、
身近な脅威となったのでした。

今回の決断は、本当に悩みました。

スケジュールが二転三転して、
映画館の場所も二転三転して、
決行か延期か中止か、友人への連絡が遅くなりギリギリでした。

話は変わりますが、
ここ最近、職場ではコロナ関係のミーティングが毎日開かれていました。
在宅勤務の話、業務停止の話、週末は外出を自粛するようにとの話を散々聴いて、
政府の動きと法律の限界について知った上で、かなりヤバいと理解した上で、
「絶対の一瞬の後悔」と「偶々の一生の後悔」を天秤にかけて悩みました。

今回は本当にぐっちゃぐちゃに悩んだのですが、
1つ決め手となったのは、Fateの公開延期でした。それにより
①Fate勢が映画館へ来ないので、来場人数が減る
②Fate上映施設が空いたおかげでサイコパス上映本数増加による、人口密度の減少
が考えられました。

2番目はSHIROBAKOに関係無いですが、
Fateってかなり人気なシリーズなので、映画館全体の母数を減らしてくれたことは
大変ありがたかったです。

当日になって友人から聴いた話なんですけど、
「コロナウイルスは普通の風邪でしょ」感覚で私の計画にokしたみたいです。
なんかなあ…こういうことを言っちゃうことで、若者が叩かれてんのかなとか
思ってしまいました。
傍から見れば、軽々しくokした友人と重々しく決定した自分は
映画へ行ったわけだから同じように見えるんでしょうけど。

もはや今は「うつされないように」ではなく「うつさないように」の時代です。
感染者(特に重症患者)が急激に増えれば病院が対応できなくなる。
分かりやすく噛み砕くと、通常の仕事の上に追加で重い仕事を加えられた状態です。
重い仕事を加えられたら通常の仕事もできなくなる。
これが医療現場の崩壊です。
適切な人が適切な医療を受けられなくなる、これがコロナウイルスの脅威です。

コロナウイルスに関係なく肺炎で人は亡くなることがありますし、
インフルエンザで死ぬときは死ぬんです。
コロナウイルスは罹患したら必ず死ぬ疾患でもないので、そこだけを見て
「ただの風邪でしょ」「こじらせたら死ぬだけでしょ」
「持病持ちは重症化しやすいでしょ」「基礎疾患なくても亡くなった人はいるでしょ」
と安易に自分の物差しで測るのではなく、マクロに見て欲しいと思います。

仕事のような強制的なものの理由から実行できなくても、
分かっていて実行していないのと、分かっていて実行できないのとでは
行動や発言は多少変わるものだと思います。
少しは世間から納得してもらえるのではと、願います。

感染者が増加すると重症者も死亡者も増えます。
感染者を増やさないためにも、菌保有者を外に出さない、
病原を抑えるということは基本的な考えですよね。

今回、私は在宅勤務者なので感染されないことに注視すれば良かったのですが、
友人が通勤して外に出ているので菌保有者ということも考慮して
(一応体調確認はしたのですが、無症状なだけかもしれませんし)
3つの密が重ならないよう、経路、上映時間、映画館座席の位置も配慮したつもりです。

実行してしまったからには、もう見守るしかないですね。

PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR

鑑賞中の感想は「楽しい」でしたね。「面白い」ではなく。
ゲーム実況動画を観ている感覚に近いものでした。

それぞれのキャラのスタート位置とキャラの組み合わせ。
個々の特性による行動と行動組み合わせによる連携プレー。
そして梓澤はどこまで公安局らの行動を読んでいるのか。
「見落とし」なのか「ブラフ」なのか。

映画の展開というか設定についてこられるか不安でしたが、
内容は見事に私好みのストライクでした。

あとキャラの組み合わせが良いんですよね。
特に入江と如月のコンビが、終始和み担当で良い味を出していました。
最初、入江が如月を誘ったとき、丁度良いタイミングで外に締め出されて
如月から疑いをかけられる入江のところとか。
最後、如月のデスクのオルゴールに対して廿六木が馬鹿にして入江が怒るところとか。
クスっと笑えるシーンがあって面白かったです。

んー、だからこそ残念だったのが音響でしたね。
これは制作側なのか施設側なのか落ち度の責任の所在が分からないんですけど、
カッコイイシーンはガンガン音を鳴らしてメリハリをつけて欲しかったです。
爆発とか爆撃とか、もっと座席にガンガン振動を伝えて欲しかったです。
音楽が素敵だったからなおさら、音がのっぺらぼうに聞こえて残念でした。

ついでに残念な点をもう1つ述べると、作画が崩れている部分、ありませんでしたか。
流れとしてはイグナトフが先導して合図するシーンだったと思うんですけど、
「お前、イグナトフなのか?」と疑ってしまうカットを見つけてしまってモヤモヤしています。
サイコパスは何年置いてもファンは付いてくる作品なので、
時間をかけてでも、もう少しクオリティを上げて欲しかったというのが率直な想いです。

キャラを深掘りしまして、梓澤についてですが、
梓澤は想像していたよりずっと幼稚な人でしたね。

シビュラになりたいって…。
「免罪体質による犯罪係数の低さ」と「梓澤の犯罪係数の低さ」の違いは
火を見るよりも明らかと言いますか。

槙島は実際にゲームに参加していて
対する梓澤はあくまでゲームキーパーでの参加ですから、
そりゃゲームキーパー視点でシナリオを作成して
グッドエンド、バッドエンドを用意してりゃあ、
プレイヤーがどう転んでも責任はプレイヤーなので
梓澤の犯罪係数は上がらんだろうなという想像は容易です。

だから梓澤が「どや、俺の犯罪係数上がらんやろ」と言っても
シビュラさんは仲間として認めないわけですよ。

3期+映画で梓澤が最大の敵と言えるんでしょうけど、
なんか小物感あるんですよね。

梓澤の活躍で伏線が今後回収され、話が美味しくなるのなら良いですけど、
今後するであろう真相の話とは別々に切り離されていたら哀しいかな、
まあ全く別々として取り扱うことは無いと思いますが。

今のところ、物語としての梓澤の役割は
①槙島との対比で、槙島が如何に凄い人物だったかを再認識させた
②3期で新規投入された主人公らの見せ場(紹介ついで)のための敵
って感覚が残りました。

今後、常守が勾留された件と梓澤の動機が絡んでくれると嬉しいんですけど、
もっと回収されるべき伏線はあるので難しいですかね。
梓澤は結局生存していますけど、今後よほど深い事情が無い限りは登場しないで
欲しいかなと思ってしまうキャラでした。

もう1人のキーマンである法斑は、
美味しいキャラというかなんかズルいキャラでした。

3期アニメのやり取りで取引内容が味方側だと感じつつも、
特に期待せずにどうなることかと見守っていましたが、大きく動きましたね。
美味しい部分をさらってベストポジションに収まって、なんなんコイツと思いました。

映画は想像以上に綺麗に収まっていました。
と同時に映画を観ていなかったあとの今後を想像すると
恐ろしいことになっていただろうなとも感じました。
なんで常守が?なんで法斑が?梓澤どうした!?となっていたことでしょう。

映画の特典を見たんですけど、
2週目の特典に行動課主要メンバーが入っているんだろうなと思うと悔しくて…
コロナウイルスが収まっていたら2週目も行っていたんでしょうな…

劇場版SHIROBAKO

シアターが4DXだったので、ビビッて入った場所を間違えたかと思いました。
足の底が地面に届かなくて新鮮でした。

SHIROBAKOは生特番を観ていたので、
事前情報をそれなりに持ち、ほぼ答え合わせな感覚で鑑賞していました。

気になっていたナベPの役職変更の件ですが、
「ナベ長」と特番の出演者は呼んでいたので、いったい何の長なのかと思ったら
「社長」って。社長の器に正直見えてなかったので驚きました。

映画を観終わったあと、友人に何のキャラが好きかと訊いたとき、
「木下監督と舞茸さん」と答えていて、私と好みが分かれていて面白かったです。

木下監督と舞茸さんがスランプに入ったときって「静」なんですよね。
木下監督が子どもらしくいじけたり、舞茸さんが憔悴する姿が映画で観られました。

私の場合、平岡や遠藤みたいな、スランプに陥ったとき「動」というか
感情爆発型のこじらせているキャラが好きなので、映画の遠藤は特に良かったです。

こじらせ中の遠藤も良かったんですけど、終盤で遠藤が皆を奮い立たせるために
「俺が監督のイメージを超えた画を描いてやんよ」的な台詞を言ったのが
めっちゃかっこよかったです。

遠藤みたいな人、リアルにいたらクソ面倒臭いですけど、
二次元だと良いスパイスになって美味しいです。
私も創作に遠藤みたいな人を入れたいくらいです。

ただ遠藤みたいな人を創作に入れるとすると、
かなりの人数の善人を投入しないと遠藤みたいな人は立ち直ることができないので、
今回のSHIROBAKOのテーマと思われる「前へ進む」の内容と展開でいくなら
それはそれで面倒臭いなと感じるわけです。

遠藤のおかげで、私は下柳を好きになれたので、
面倒臭いキャラを作って投入したとしても、
得られる効果は大きそうなんですけどね。
うん、個人的な話になっちゃいましたね。

映画作品の比較になってしまうんですが、
SHIROBAKOは作画も良かったですし、音響も良かったです。
SHIROBAKOから先に観ていたら、差が明確になってしまって、
サイコパスにより物足りなさを感じてしまっていただろうなと思います。

SHIROBAKOでは左右前後のスピーカーの使い分けはありましたし、
何よりも爆撃の座席に伝わる振動が心地良かったです。

SHIROBAKOは、この映画で終わっても良いし続いても良い、という雰囲気の〆で、
綺麗な終わり方でした。

エンドロールはスタッフキャストが気になるし、裏で流れる映像も気になるしで、
映像一部分を見逃してしまったことが心残りです。
キャラのその後部分は重要なのに、なんで見逃してしまったんや…

ここから少しまとめに入ろうかと思うのですが、
この映画は「とにかく前へ進もう」を伝えたかったんではないかと思います。

悩むんじゃなくてゴロゴロ転がしてみようよとか、
過去を引きずって止まっていないで、その悔しさを次にぶつけてみようよとか、
やれること・やらされていることで我慢せずにやりたいことを伝えようよとか、
自分たちが前へ進んで道を作って、後輩に繋げていこうよとか。
合言葉は「ヨーソロー!」
凄く分かりやすい作品でした。

それで1つ残念な点は、
私自身が今は挫折していなくて、映画の内容にあまり共感できなかったことです。

転職して解放されたばかりですし、上司に守られ、会社に守られ、心にゆとりがあって
仕事ではまさにゴロゴロ転がしたり、反省を次に活かしたり、
やりたいことを企画書で書いたり、将来の後輩のためにマニュアルを作成したりと、
無意識に実践できているので、あんまり私の心に響かなかったんですよね…

まあでも、契約書のシーンは共感というか親身になれました。
私も契約書作成で苦労したので、あれだけ契約書と証拠がピッタリはまると
気持ち良いでしょうね。

今回の映画は中間管理職層に響きそうな内容な気がします。
私も5年10年したらきっと心に響くのではなないでしょうか、と思いたいです。
いやスランプとか挫折はなるべく避けたいですよ勿論。

ですので今回のSHIROBAKO映画は、
内容よりもキャラの変化や関係性で楽しんだ部分が大きかったです。
非初見ならではの楽しみ方を味わいました。


QooQ